フリーランスや個人事業主になると、事業を辞めても会社員のように退職金をもらうことはできません。

その為、老後や事業を廃業した場合に備えて準備をしようと考える人もいるかと思います。

そんな人におすすめなのが小規模企業共済です。

ここでは、

  • 小規模企業共済とは何か
  • 加入するメリット、デメリット

について、初心者向けにわかりやすくまとめました。

これから小規模企業共済に加入を考えている人はぜひ参考にしてみてください。

小規模企業共済とは

小規模企業共済は独立行政法人「中小企業基盤整備機構」が運営する共済です。

「経営者の退職金」とも呼ばれています。

冒頭でも先述したようにフリーランスや個人事業主は、会社員のように退職金はありません。

フリーランスや個人事業主が事業を廃業した時や共同経営者を退任した時の為に、資金を積み立てておき退職金のように受け取れる国が運営している制度が小規模企業共済です。

個人事業主や経営者が加入できる共済制度

小規模企業共済は退職金を補う制度です。

その為企業に勤めている会社員は加入することができません。

加入対象者はフリーランスや個人事業主、従業員が20名以下の中小企業の経営者となります。

小規模企業共済に加入するメリット

小規模企業共済に加入をすると、具体的には以下のメリットがあります。

掛け金の最大120%が戻ってくる

共済金受取りの際は納付期間にもよりますが、最大で掛け金の120%が戻ってきます。

また、廃業や退任などの理由であれば3年以上加入していた場合は、払い込んだ掛け金よりも受取金が多くなることもあります。

元本割れをせずに共済金を受け取れるのは以下の理由の時です。

個人事業を廃業した場合
・事業を譲渡した場合
・老齢給付(65歳以上で180ヶ月以上掛金を払い込んだ人)
・契約者が亡った場合
・個人事業を法人成りして、その法人の役員にならなかった場合

一度廃業をして共済金を受け取り就職した人でも、フリーランスとして再度独立した時に小規模企業共済に加入をすることは可能です。

年間最大84万円の所得控除

小規模企業共済は掛け金が全額控除の対象です。

毎月の掛け金は1,000円〜最大7万円なので最低12,000円、最大で84万円の所得控除を受けることができます。

節税対策もフリーランスや個人事業主にとって重要になってくるので、この掛け金全額控除はとても大きな節税効果となります。

例えば、課税所得500万、掛け金7万円で加入したとします。

そうすると年間の節税額は84万×30%(住民税10%+所得税20%)=252,000円となります。

節税効果が大きいので単に貯金するよりもずっとお得に将来に備えること出来ますね。

 

受取時も税制面の優遇あり

共済金の受け取りは一括または分割を選ぶことができます。(一括+分割の組み合わせも可能)

一括で受け取った場合は、退職所得扱いとなり一定額までは税金が免除となります。

分割で受け取る場合は、公的年金等の雑所得扱いとなり公的年金等控除を差し引くことができる為節税効果があります。

このように掛け金のような全額控除ではありませんが、受け取り時も税制面で優遇があります。

資金の借り入が低金利でできる

小規模企業共済は事業の為にお金の借り入れをすることができます。

担保や、保証人も不要で金融機関よりも低金利(1.5%)で借り入れを受けることが可能です。

ただし、借り入れたお金は事業の為に使うことが目的となり、生活費に当てることはできません。

具体的な貸付限度額は掛け金の範囲内となります。

掛け金が年間30万円であれば、貸付限度額は30万円です。

低金利で借り入れができますが、返済期限をすぎると急激に金利が上がり、14.6%となりますので計画的な返済が重要となります。

小規模企業共済に加入するデメリット

では次に小規模企業共済に加入をした場合のデメリットを解説していきます。

途中解約すると元本割れのリスクがある

廃業や退任の理由以外に、自己都合で解約をした場合は元本割れのリスクがあります。

加入後1年未満の場合は解約返戻金はなく掛け捨てとなり、契約期間が20年未満での解約は元本割れをしてしまいます。

その場合、節税額よりも元本割れの金額が多くなる事もありますので解約の際は注意が必要です。

掛け金の減額は条件付き

加入当初は万が一に備えてと高い掛け金で加入する人もいるかと思います。

しかし売上の減少などで、途中から高い掛け金を毎月払い続けることが困難になる事も考えられます。

その場合、掛け金の減額が可能ですが条件付きとなります。

  • 売上の減少
  • 事業経営の著しい悪化
  • 病気または怪我
  • 費用の支出などにより掛金の払込みが困難
  • 借入金の貸付残高と掛金総額の10倍に相当する額との合計額が8,000万円に達している場合

これらの条件に該当すれば減額が認められます。

しかし、減額をしてしまうと減額分は運用されなくなってしまい、結果として損をすることになります。

例えば月3万円の掛け金だったが、支払いが厳しくなり1万円に減額をした場合、これまで積み立ててきた差額の2万円分は減額後は運用されなくなります。

はじめから高い掛け金で加入をして途中で減額をするくらいなら、小額ではじめて余裕があれば増額をするという選択をすることをオススメします。

まとめ

ここまで小規模企業共済のメリット、デメリットについて解説してきました。

 デメリットをよく理解した上で加入をすれば小規模企業共済は節税対策にもなり、退職金も掛け金より多く受け取ることができます。
フリーランスや個人事業主は小規模企業共済への加入を検討してみてはいかがでしょうか。