フリーランスや個人事業主など自営業でやられている方は、「老後に年金はあるのだろうか?」と老後のことが気になる方も多いと思います。

安心してください。自営業者にも年金はあります。

しかし自営業の年金は国民年金のみ。会社員は国民年金に加え厚生年金もあ、大企業になると企業年金をプラスで受給できるシステムとなっています。

企業年金を除いても月額受給される差額は「約9.4万円」。そうなってくると自営業者は老後のことが少し不安ですよね。

しかし自営業者にも、老後のためにこの差額を埋めるための対策があります。この記事では自営業者の年金事情や種類、年金を増やす方法をご紹介していきます。

自営業で年金を増やしたい方はぜひご覧ください。

自営業者の年金事情

厚生労働省年金職「平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に、老齢年金の受給権をもつ人の平均年金を月額で考えてみました。

自営業は一階の国民年金のみです。国民年金のみ納めていた場合約5.1万円です。それに対し会社員は二階の厚生年金です。第1号厚生年金被保険者は平均約14.5万円です。

この結果からわかるように自営業者と会社員では、もらえる年金に約9.4万円の差があることがわかります。さらに会社員は企業年金も受け取れることから、これ以上の差が生まれます。

 

では何歳まで生きたら元が取れるのでしょうか。

平成28年度の国民年金は満額で780,100円になります。

保険料の変動を考慮せず、平成28年度の国民年金保険料16,260円/月を40年間納付し続けると、満額7,804,800円になります。よって約10年で元を取ることができます。65歳で受給し始めれば75歳で元がとれる計算です。

平成28年度の保険料と給付水準で、月給30万円の場合は約8年で元が取れる計算です。給料が月給30万より低いとさらに期間が短くなり、逆に高くなると期間は長くなります。

自営業者の年金の種類

会社員や公務員には厚生年金や共済年金などの年金を上乗せできる制度がありましたが、自営業者などは一階の国民年金のみで年金を上乗せできるような制度がありませんでした。

そこで自営業者など国民年金のみに加入する者を対象に、その上乗せ部分を支給する目的で平成3年に新しく国民年金基金が創設されました。

国民年金(基礎年金)

日本国内に住む20歳以上60歳未満の全ての人が加入を義務つけられており、3種類の加入者(被保険者)がいます。

【第一被保険者】

20歳以上60歳未満の自営業者、農業者、学生、無職、厚生年金の被保険者とならない労働者が対象です。市区町村の国民年金担当窓口に加入手続きをし、自分で納めます。1ヶ月あたりの保険料は16,340円(平成30年度)です。

【第二被保険者】

厚生年金保険や共済組合などに加入している会社員や公務員などです。勤務先が加入手続きをしてくれますので、自分で納める必要はありません。

1ヶ月あたりの保険料は給料の18.3%(平成29年9月以降固定)で、勤務先が半分負担してくれるので、実際に第二保険者が収める保険料は9.15%です。

【第三被保険者】

20歳以上60歳未満である第二被保険者の扶養配偶者です。配偶者の勤務先が加入手続きをしてくれますので自分で収める必要はありません。

第二被保険者の配偶者が加入している被用者年金制度が負担してくれますので保険料を収める必要はありません。

国民年金基金

第一被保険者のみ加入できます。会社員等との年金の差を埋める為にできた制度なので、途中から会社員等になったり、結婚して専業主婦になったり、第二被保険者や第三被保険者になってしまった場合は加入資格を失います。資格を失った場合でも今までの納付期間に応じた年金を受給することが出来ます。また国民年金の保険料を免除(一部免除、学生納付特例、納付猶予)されている方や、農業者年金の被保険者の方は加入できません。

給付の種類は2種類あります。

  • 老齢年金
  • 遺族一時金

給付の型によって7種類あり、それぞれ受給期間や保証期間が異なります。保証期間とは受給期間内に亡くなったとしても、保証期間分の年金を受け取れるということです。

掛け金の上限は月額68,000円で、口数制です。1口目は必ず終身型から加入する必要があります。

種類受給期間保証期間
終身型終身年金A型65歳〜終身15年
終身年金B型65歳〜終身無し
確定型(有期)Ⅰ型65歳〜80歳15年
Ⅱ型65歳〜75歳10年
Ⅲ型60歳〜80歳15年
Ⅳ型60歳〜70歳10年
Ⅴ型60歳〜65歳5年

【税制メリット】

掛金は公的年金と同じように全額が所得控除の対象となります。また、国民年金基金から支給される老齢年金も同じように所得控除の対象です。

【デメリット】

途中解約(脱退)が基本的にできず、積み立てたお金は老齢年金か遺族一時金としてしか受け取れません。また給付額が決まっており、物価スライドが適用されませんので年金支給額は変わりません。物価が上昇した場合は損をすることになります。

 

年金を増やす方法

自営業者が年金を増やす方法として、国民年金の保険料に追加して付加保険料を収めることで受給する年金額を増やす付加年金があります。

付加年金

月額400円を国民年金の保険料に上乗せして収めることで、「200円 × 納付月数」が老後に受け取れる年金に付加されます。

老後、「200円 × 納付月数」の年金額が毎年受け取れるので2年で元がとれます。

付加年金には国民年金第一号被保険者、任意加入被保険者の方が加入できます。

ただし国民年金の保険料を免除(一部免除、学生納付特例、納付猶予)されている方は加入することができず、国民年金基金との併用もできません。

老齢基礎年金の受給権がないと支給されなので注意しましょう。

確定拠出年金(iDeCo)

年金と言っても単純に積立をするだけでなく、定期預金や投資信託など個人の資産運用の延長線上にあるサービスで、国民年金を納付している20歳の方が加入できます。

確定拠出年金に加入するにあたって注意しておきたいことは以下の2つです。

  • 途中での払い出しができない
  • 自分で金融商品を選ぶ必要がある

一度加入すると60歳までお金を引き出すことも解約することもできません。また運用する金融商品を自身で選ぶ必要がありますので、各商品についての知識も多少必要になってきます。

詳しくは個人向け確定拠出年金、iDeCo(イデコ)とは?メリットとデメリットまとめを参考にしてください。

まとめ

自営業者にも年金はあり増やす方法もありますが、何もしないと会社員との老後の年金の差は大きいです。

自分にあった方法で老後の対策をしてみてはいかがでしょうか。

ぜひ参考にしてみてください。